習慣性流産と心の治療 - 不妊治療専門漢方鍼灸治療院 馬場聖鍼堂

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習慣性流産と心の治療

1000年以上前から伝わる習慣性流産への東洋医学的な対処法とは!?その④

2015年01月15日 [記事URL]

こんにちは!

古典を学び、現代の妊活に活かそう!
ということで、今回のシリーズでは
「習慣性流産」をテーマにお送りしています。

繰り返す流産でお悩みのあなたの
お力になれれば嬉しく思います。

続きを読む

今回は「張氏類経図翼」をご紹介します!
この本は全11巻で張介賓さんが1624年に書かれた本です。
今からおよそ400年近くも昔の本です!

この本に、習慣性流産に関することが書かれていました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

胎屢堕
命門 腎兪 中極 交信

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


説明させていただきますと

胎屢(しばしば)堕は習慣性流産のことを指しています。
命門 腎兪 中極 交信の4つはツボの名前です。
つまり、このツボたちが
習慣性流産に効果的だということが書かれているんです!


ということで、
今回は特に大事な最初の2つのツボ、"命門""腎兪"をご紹介しますね!

まずは"命門"。
先ほどの「張氏類経図翼」の
命門の主治のところに「腎虚腰痛」と書いてありました。


また、医学博士の西山英雄先生が書かれた「漢方医語辞典」という本に、
次のような命門の説明が書かれています。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

命門
命はイノチ。門はデイリグチなり。
故に命門は「生命の出入口」であって
生命に重大なる関係があると称せられている。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


また、命門について「針灸大成」(1601年、楊継洲著)
という本には、このように書かれています。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

命門
主老人腎虚腰疼、及諸痔脱肛、腸風下血

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


つまり、命門というツボは年齢を重ね、
腎が弱くなって腰が疼くときや、
痔や脱肛、それから血便などに効くと書いてあります。


ここまでで、命門が生命力にとって大切であること、
また腎を補う働きがあることがわかりますね(^^)


さらに、習慣性流産に効果的で大事なツボの一つに"腎兪"があります!
その名の通り、腎と関係しています。


腎は東洋医学では生殖と関係するところ。
(ここでいう腎とは西洋医学でいう腎臓とは異なります)

東洋医学では腎は左右両方にあると考えます。
そして、右と左でそれぞれ働きが違うんです。

右は身体を温める方向に働き、
左は主に水の代謝などに関係しています。

なので、極端にいうと、
身体が冷えるときは右の腎が弱っていることが多く、
むくみなど、水の代謝がうまくいっていないときは
左の腎が弱っていることが多いんです。


そのうえ、「針灸大成」には腎兪は虚(弱り)にいいと書かれています。
つまり、生命力=妊娠力を底上げするのに
ぴったりのツボなんです(^-^)


続けて、腎兪の漢字に注目です!
"腎+兪"
この"兪"という漢字には
「顔かたちがやわらぐ。癒える。なおす。」
という意味があります。(By.「新字源」)


ということはこの腎兪というツボには
腎を癒し、治す力があるのです。
腎が元気になると生命力、妊娠力が上がります。
つまり、卵の老化を防いで成長を助け、
子宮内膜もいい状態になるよう働いてくれるのです。
もちろん精子にも同じ効果が期待できますよ!


腎兪は一人でもマッサージができるツボです♪
ツボの取り方を説明させていただきますね!
起立して両手で左右の骨盤の上に手を置きます。
骨盤の上で少しくぼんでいて、自然と手がいくところです。
親指が背中側で、あとの4本の指がお腹側にくるようにおきます。

その時に腰で親指が当るところを押して
気持ちがいいところが腎兪です。
イタ気持ちいい人が多いです。
左右両方にありますよ。
ここを親指でぐーっと押すだけで大丈夫です。
押してみて圧痛がある人は腎が弱っています(*_*)
もしここが痛かったら腎兪のマッサージだけでなく、
たくさん質のよい睡眠をとりましょうね(-_-)゚zzz...

腎兪にお灸をしてあげても効果的ですよ(・∀・)
この腎兪を助けてあげることで、命門と同じ効果が得られます。
簡単で、しかも効果が高い腎兪のマッサージ、
ぜひやってみてくださいね♪

「正しいツボの位置が知りたい!」
という場合はいつでも聞いてくださいね(^^)

『繰り返す流産』担当、
池田由芽がお届けしました(^-^)



1000年以上前から伝わる習慣性流産への東洋医学的な対処法とは!?その③

2015年01月08日 [記事URL]

1回の流産でも、
たとえ初期だったとしても悲しいことには変わりありません。

流産が何度も起こったら、
そのとき受ける心の傷は言葉になりません。

もうこれ以上流産をくり返さないために、、、
今回お話させていただく内容が
少しでもお役立てれば嬉しく思います。

続きを読む

昔から考えられていた"習慣性流産への対処法"。
古典の中には先人の教えがたくさんつまっています。
"妊娠数堕胎"や"滑胎"など呼び方は違いましたが、
昔から治療はされてきました。


今回ご紹介する古典は「鍼道秘訣集」です。
1685年に書かれた本で
打ち鍼という日本独特の鍼術が伝えられています。

でも、ここに書かれているのは
それだけではありません。

"心"のことについても大事なことが書いてあるんです!

『弓矢を引くときに、
意識的にするのではなくて、
無意識に我のない状態でやりましょう。
そしたら、その矢は必ず的に当たります。』

何を言いたいのか?
「無我無心」ですることが大事だということを述べています。

例えば、歩く時に意識して
右足をまず上げてから左足を上げて~
と、わざわざ動かさなくても
自然と身体が動くような感じです。

そんな自然に身をまかすような感覚でいることが大事なのです。


その後にこんなことも書いてありました。

『欲の心、怒る心、愚痴がなければ、
きれいな心でいられます。』

ここでは、欲の心、怒る心、愚痴の3つは雲に、
心は月に例えられています。

つまり、3つの雲がなければ、
月が雲に隠されず、スッキリきれいに見える
ということなんです。

このキレイな月がいい心の状態です。

こういった私たちの心身に関係することでも
何でも自然のものに置き換えて考えるのが
昔の人は得意だったんです。
なかなか情緒的ですよね(^^)


ここに出てくる一つ目の雲である"欲"。
お子さんを授かりたい一心で
ずっと妊活のことが頭から離れない方がいます。

それでは心も疲れてしまいます。
妊活とは全く関係ない時間を作りましょう!
お友達とランチに出かけてもいいですし、
散歩して外の空気を吸うのもいいです(^^)

お忙しい日々だと思いますが、
1日1回はそんな時間を作って
何でもいいので、妊活や不妊治療を忘れられる時間を
確保しましょうね!


そして、二つ目の雲が怒る心で、三つ目の雲が愚痴です。
妊活中だったらタイミングのときに
パートナーが飲み会で帰ってこなくて
タイミングがとれなくて、怒ってしまったり、
治療に協力的でないパートナーに愚痴をこぼしてしまったり、
いつもだったら何でもないことでも
むきになってしまったりするものです。


小さなことで夫婦げんかに発展したり、
治療と家事と仕事も合わされば
心も身体も限界というところまで追い込まれ、
心のゆとりもなくなってしまって当然です。

妊活中の方はがんばり屋さんな方ばかりです。
本当によくがんばっておられると思います!
たまには肩の力を抜いて休憩しましょうね。
じゃないとしんどくなってしまいますよね。

最終的に授かることができるかどうかは
誰にもわかりません。
確実な治療法はまだないのです。

だったら自然に身をまかせて
心を少し休ませてあげませんか?

「やれることはやったから、
あとは結果を待つことにしよう!」
そう思ってみませんか?

気が張りつめていると
身体も同じように
余分な力が入って血のめぐりにもよくありません。

血のめぐりが悪かったら。
赤ちゃんに栄養を送ってあげることができなくなります(+_+)


のびのびと気血をめぐらせるためには
心身ともにのびのびするのが一番です!

考え過ぎてしまうときは
バンザイしてぐーっと伸びをしてみましょう!
スッキリして気持ちがいいですよ(^^)


『繰り返す流産』担当、
池田由芽がお届けしました(^-^)



1000年以上前から伝わる習慣性流産への東洋医学的な対処法とは!?その②

2014年12月25日 [記事URL]

古典から"習慣性流産"を学び、
先人から伝えられてきた、
習慣性流産の考え方やアプローチの仕方を知ることで、
流産を予防しよう!
というシリーズで前回からお送りしています。

続きを読む

ぜひ妊活に、
そして、流産の予防にお役立てくださいね(^^)


今回ご紹介する古典本は、『婦人良方』という本です。
この本は1237年に中国で書かれた本で
産前・産中・産後という流れで
婦人科・産科部門のことについて詳しく書かれています。


そして、その中でも繰り返す流産のことである、
"妊娠数堕胎"のところを読んでみると、前回の記事
「1000年以上前から伝わる習慣性流産への東洋医学的な対処法とは!?その①」
で書かせていただいた内容と同じことが載っていました。
詳しくは前回の記事をご覧くださいね。

せっかくなので、
前回の記事とはちょっと違った内容はないかと読んでいたところ、
『婦人良方』の中に

「気血が足りない人は赤ちゃんを子宮の中で養うことができず
流産してしまいます。」
と書いてありました。
ここまでは前回の内容と同じです。

この内容と関係することで、

「血が足りない人は中気を補いましょう」
ということも書かれていました。


中気って?
血が足りないなら血を補えばいいのでは?
と思うのが普通ですよね。

この中気というのは
簡単にいうと、お腹の真ん中の気、
つまり胃の気にあたります。

ざっくり言うと、胃腸を元気にしよう!ということなのです。
血になるものをたくさん食べても
消化がうまくできなかったら
結局、栄養を吸収する間もなく下してしまったり、
食べ物がお腹の中で消化しきれず停滞してしまいます(*_*)

また偏食や、食べ過ぎなどが原因となって、
下痢や便秘になることもあります。

他にも、何かを悶々と思い続けたりしても
胃腸の調子を悪くする原因になります。

なので、食べてる間はできるだけ
考え事はしない方が消化のためにはいいんですよ!

胃腸を元気にするための治療のしかた、
そして日々気を付けたいことは、人によって違います。
下しやすい人と、
便秘になりやすい人とでは体質が違うからです。

大事なのは"流産しない体質づくり"です。

冷えに弱い体質だったら、
いつもみぞおちまでの長さの腹巻きをしたり、
食事には必ず温かい汁物を入れたりするだけでも全然違いますよ!

さらに、お腹のお灸も効果的です。
胃腸を元気にするためのお腹のお灸なら
おへそから指4本分上の「中脘」というツボがおすすめです。
ここが硬かったり痛かったらほとんどの場合が食べ過ぎです。
反応があった人は、今日から腹八分目に控えましょうね。

また、野菜不足や偏った食事では
卵や精子のもとになる栄養が足りなくなってしまいます。
栄養のとれるものを適量とることを心がけましょうね。


他には、ストレスも胃腸の元気を奪う原因になってしまいます。
ストレス性胃炎とかよく聞きますよね。
ストレスをためやすい人は
とにかく自分の好きなことをたくさんして発散しましょう♪


こんな感じで
胃腸を弱める原因はたくさんあるので、
実際に、胃腸の悩みを抱える人は多いんです。


気血をめぐらし、
子宮の中の赤ちゃんにしっかり成長してもらうために
栄養を送ることも大事ですが、
食べた物から、赤ちゃんに送るための"栄養をつくる"ことも重要です!


ご自身の体質にあったやり方で胃腸を元気にしていきましょうね。

そして、口から入るものが
未来の赤ちゃんの身体のもとになることを考えて
安全なもの・栄養のあるものをいただきましょうね!


『繰り返す流産』担当、
池田由芽がお届けしました~(^^)



1000年以上前から伝わる習慣性流産への東洋医学的な対処法とは!? その①

2014年12月18日 [記事URL]

1000年以上前から伝わる古典の本の数々。

日本の最古の医学書は『医心方』です。
医心方は912~995年に書かれた医学書なので、
その歴史はなんと1100年以上にもおよびます。

続きを読む

そしてその頃から繰り返す流産の治療法も確立されていたことが、
古典の本には書かれているんです!
びっくりしませんか?


東洋医学は経験に基づく医学です。
古典の本には先人からの教えがギュっとつまっていて
私たちもその内容をもとに治療をさせていただいています。


その人が持っている症状、
さらに身体に出ている反応を丁寧に読みとって
見逃さずに診断、治療をしていきます。


今回からしばらくは
習慣性流産と向き合うにあたって、
大切な考え方を先人の経験・知恵から
いっしょに学んでいこうと思います。


昔の人は習慣性流産をどのように考えていたのか?
そしてどのようにアプローチしていたのか?

それを知ることであなたのお役に立てることが
あったら嬉しく思います。


さて。さっそくですが、
初回である今回は『諸病源候論』という本からご紹介します。
610年に書かれた、中国の随の時代の本で
全部で50巻あります。

ということは今から過去にさかのぼること・・・
1400年以上昔の本です!!(゜○゜)
そんな時代から医療があったことがすごいです。


この本の中では、習慣性流産のことを
「妊娠数堕胎(だたい)」と呼んでいます。

そして、その後には「滑胎」と呼ばれるようになったそうです。

この本にはいろんな病気に関することが書かれていて、
それぞれの症状や病気の原因が解説されています。


そこにはこんなことが書かれています。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「陽施陰化,故得有胎,営衛和調,則経養周足、
故胎得安,而能成長。

この内容をわかりやすくざっと説明しますと、

陽の気を与えて、のびのびとさせてあげることによって、
陰が化します。
そしたら、赤ちゃんも子宮の中に安心していれます。

営衛(陰陽のことが調和)していると、
経絡(気血の通り道)から栄養が足の先まで
全身に行き届き、赤ちゃんは子宮の中で安定しながら、
成長できます。


「若血気虚損者,子臓為風冷所居,
則血気不足,故不能養胎、所以致胎数堕。
候其妊娠而恒腰痛者,喜堕胎也。」


ところが、血気が足りない人は
子宮に冷たい風があたるところにいるようなものです。
そんな状態の子宮では気血が不足し、
赤ちゃんを養うことができなくなり、
何度も流産してしまいます。

妊娠した時にいつも腰痛がある人は流産しやすくなります。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

東洋医学の考え方では、ヒトは陰と陽でできていると考えます。
この本文では陰陽のバランスの大事さが書かれています。


陽は温かい気で、発散させる性質を
陰は冷たい気で、収束させる性質をもっています。

また次のような決まりもあります。

形のあるもの=陰
形のないもの=陽

なので、赤ちゃんのもとになるものは陰のものですが、
それを動かすのは陽の働きなんです。
ちょっと難しいでしょうか?

なので、寒がりで身体が陰に偏っている人には陽を助け。
暑がりで陽が盛んなタイプの人には
余分な熱(陽)を抜いたり、
または陰を補って陰陽のバランスをよくしていきます。

そのうえで陰陽が調和している、
つまり簡単にいうと、
全身の気がスムーズにめぐっていることが大切です。

全身の気のめぐりは、適度に運動をしたり、
ストレス発散をいつも心がけたりすることで、
スムーズにめぐってくれますよ(^-^)
ストレッチや腹式呼吸もおすすめです♪


また、血気が不足している人は
先ほどの説明にもあるように流産しやすくなります。

なので、赤ちゃんにしっかりを栄養を送れるだけの
気血の量を確保することも大切です。
量が少なかったら流れもゆっくりになってしまいますよ。

流産を予防するためは、
赤ちゃんを養うための気血がつくれるように
胃腸を元気にすることがポイントになります。

とういことは、
普段から胃腸にやさしい生活をこころがけることで
流産予防になるのですね!


それから最後に書かれている、
妊娠した時にいつも腰痛があったら流産しやすいというのは
東洋医学的に腰は腎臓と関係していて、
腰も腎臓とつながっているからです。

また、東洋医学では
子宮も腎臓が主(つかさど)っていると考えます。
西洋医学的にも腎臓と子宮は深い関係があることからも納得です。

腎臓を補うために自分でできることは
しっかり質のいい"睡眠"をとることです。
これに尽きます!
今からでも遅くありませんから、
夜更かし気味だったら、早寝の生活に変えていきましょうね!


1400年以上も昔なのに
ここまでわかっていたなんてすごいですよね!!

今から予防のためにできること、
何かひとつでもはじめてみませんか?
未来の赤ちゃんのために・・・


『繰り返す流産』担当、
池田由芽がお届けしました(^^)



「着床前検査」で流産を予防

2014年12月11日 [記事URL]

11月下旬、日本産婦人科学会小委員会が
流産を繰り返す女性を対象にした
着床前スクリーニング(ふるい分け検査)の有効性を
臨床研究する計画案をまとめました。


これまでは重い遺伝病などを対象にした着床前診断しか
認められていませんでした。

続きを読む

今回の研究結果が学会の倫理委員会と理事会から認められれば、
来年度にも開始する予定です。


計画案によると、研究期間は3年間だそうです。
妊娠率向上などの医学的な効果の検証を目的として行われます。
その後、倫理的な課題も含め、
改めて是非を検討するとしています。


対象者は体外受精で3回以上着床しなかった、
または流産を2回以上経験した女性です。


着床前スクリーニングでは中絶を伴わないので、
すでに行われている出生前検査よりも
心理的なハードルが低く、
受ける人も多くなると予想されます。


流産を繰り返す女性にとっては
この着床前スクリーニングによって
精神的な負担が少し軽くなるかもしれません。


一方で、生まれる力があるかもしれない受精卵の可能性を
最初からあきらめてしまうことにもなりかねません。


実際、検査の結果、異常がある受精卵が見つかった場合、
「命の選別」につながるという批判もあります。


さらに、将来的には本来の目的を外れて、
より優れた遺伝子を持つ受精卵を選んだり、
男女を産み分けたりすることに利用されてしまう心配もあります。


"命の選別"につながりかねない技術に、
これからどう向き合っていくのか。
それを現実問題としてきちんと話し合うべきはずなのですが、
そこが今の日本ではまだきちんと議論されていません。


できること(検査など)は増えていき、
命に関係しうる大事な決断は
すべて個人の問題としてゆだねられています。


『自分たちならどうするか』
を、ご夫婦でお互いの価値観を尊重しながら
話し合う必要があるのです。


もし、今回の着床前検査が実施されるようになったら、
流産を予防できる可能性があるかどうかの結果もふまえて
検査を受けるか、受けないか、
また、受けた後の対応をどうするか、
など、ご夫婦でじっくり考えましょう。
難しい問題なので、急いで決断を出せる問題ではありません。
答えもありません。


後から後悔のない選択ができるように、
真剣にお互いの意見を交換し合って
きちんと向き合っていきましょう。


流産で苦しむ方の心が少しでも楽になることを願っています。


『繰り返す流産』担当、
池田由芽がお届けしました(^^)



流産後、お腹の中に帰ってきてくれた赤ちゃん ~胎内記憶~

2014年12月04日 [記事URL]

赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいるときの記憶。
それは胎内記憶と呼ばれます。

この胎内記憶の研究をされているのが、池川明先生です。
当院でも池川先生の研究に協力させていただいています。
もしお子さんから胎内記憶のお話を聴いたよ!
という方がいましたら、お話を聴かせていただけると嬉しいです(^^)

続きを読む


胎内記憶の話をお聴きするたびに
お腹の中の赤ちゃんにもちゃんと意識があるんだな~
とつくづく関心させられます。


以前、私が担当させていただいたゲストで
流産された方がおられました。

そのゲストは、
『流産はしたけど、生まれてこれなかった赤ちゃんはきっと、
"また帰ってきたい"と思っているはずだから
お迎えしてあげたいんです。』

ということで、
当院にやって来ました。

実はこのゲストは2人目のお子さんをご希望で、
1人目のお子さんを授かられる前から
当院の治療を継続して頂いていたんです。

そして、めでたく1人目のお子さんを妊娠され、
治療を卒業した後、無事に出産されました(^-^)


その後、2人目のお子さんを授かりましたが、
残念ながら流産になりました。


2人目のお子さんを妊娠される前に、
上のお子さんが部屋の上の方を見ながら、
『赤ちゃんが上にいる。』
と言っていたそうです。


そして、2人目のお子さんを妊娠された時は
今度はお腹を見ながら
『赤ちゃんはここにいる』
と言っていたとゲストは話していました。


ですが、流産された時に聞いて見ると
『赤ちゃんはもう来ない、いない』
と言ったそうです。


上のお子さんはお腹の中に宿った赤ちゃんの存在を
感じていたんですね。


そのお話を聴いて印象的だったのが
上のお子さんは『もう来ない、いない』と言っていたけど
"お母さんは迎えてあげたい"という意志が強かったことです。


お腹の中にいたけど、
流産になって雲の上にかえっていった赤ちゃんから
『またお母さんのもとに戻ってくるよ』
というお母さんに送られたメッセージが
ちゃんと届いたんだと思います。


その結果、お母さんはまた治療を再開しようと決めたのでしょう。


以前当院で治療に通って頂いていたときと同じように、
ご夫婦ともに治療を再開されました。


家事に育児にお仕事に以前よりもお忙しくなった環境のなかでも
時間をやりくりして治療を継続され、
見事に妊娠されたのです!(*^_^*)


赤ちゃんが帰ってきてくれて
お母さんは安心し、喜んでいました。


このお話のなかで大事なことは、
"赤ちゃんのメッセージに耳を傾けること"です。

たとえ、この世に生まれてこなかった赤ちゃんでも、
お母さんに伝えたいメッセージあります。


そして、その自分が感じたメッセージを信じ、大切にしましょう。
それが、きっと赤ちゃんへの恩返しになります。


お母さんと赤ちゃんは目には見えない絆で
つながっています。

ゲストの治療をさせていただいて、
その"目には見えない絆"を感じました。
ゲストは赤ちゃんとの絆を大切にしていました。


赤ちゃんは、たとえ雲の上にかえることになっても、
お母さんのお腹の中にいれただけで
ほとんどの子が幸せと感じるそうです。


お母さんが成長するためにメッセージを残してくれる赤ちゃんに
恩返しするためにも
素直にメッセージを受けとって、
絆を大切にしましょうね。


そうすれば、「ありがとう」の気持ちも
きっと伝わります。


すべての赤ちゃんが
「お母さんのもとにこれてよかった」
と感じれますように。


『繰り返す流産』担当、
池田由芽がお届けしました(^^)



不育症でも妊娠できるの?

2014年11月27日 [記事URL]

妊娠はできても、流産、死産や新生児死亡などを
繰り返してしまう「不育症」。


「不育症でも妊娠できるのかどうか」


これは、流産を経験された方だったら
すごく心配なことですよね。

続きを読む


今では、40%の女性が生涯に流産を経験します。
なので、「不育症でも妊娠できるの?」
という同じ悩みを抱えている人はたくさんいらっしゃいます。


結論から言いますと、
実は、"不育症の方の85%が無事に出産までたどりつく"ことが
研究によってわかっているんです。


不育症の原因は人によってさまざまですが、
検査と治療によって、そのうちの"85%の方が出産にたどりつけます。"


原因がわかれば、
対処の仕方がわかるので、
もちろん結果が出やすくなります。


では、原因がわからない場合はどうなのか?
という疑問が出てくると思います。


反対に、もし原因がわからなくても、
次に妊娠する確立は決して低くないんです。


昔は、染色体異常があると流産率はとても高くなり、
子どもを授かれないと誤解されていましたが、
そんなことはありません。


"染色体異常があって流産率は高くても、
最終的には多くの方が無事に出産までたどりつける"
ということもわかってきました。


ということは、諦めずに挑戦し続けることによって
チャンスが生まれるということです。
このことは流産を経験された方にとって朗報です。


流産を一度でも経験すると、

「次も流産したらどうしよう」
「流産した私でも妊娠できるのか?」


など、不安な気持ちが大きくなり、
自分に自信が持てなくなってしまうことが多いです。
仕方ありませんよね。


でも、お子さんを望まれるなら、
諦めずに挑戦し続けることが大切です。
挑戦を続ける限り、可能性は生まれます。


もちろん、しんどくなってしまった時は
休憩したらいいんです。


不妊治療は
ずっと"続けなければならない"ものではありません。


なので、しんどくなったら、
治療を休憩するのも一つの方法です。


治療から解放されると、
心の底からリラックスできて、
何もしていないのに妊娠される方もいらっしゃいます。


それほど、不妊治療は、
治療そのものがストレスになってしまいやすいもの。


少しでもストレスなく、妊活を送るためには、
息抜きやリラックスすることも大切ですよ。


できるだけ、ゆったりした気持ちのなかで
望みがある限り、無理なく挑戦を続けていきましょう。


妊活を続けていくなかで、
鍼灸による体質改善も効果的ですよ。
根本的に弱っているところ、
問題になっているところを改善していきながら、
心と身体の両方にアプローチできるからです。


一度もしくはくりかえし流産を経験したことで、
あきらめるのはまだ早いです。


自分が信じることができることは挑戦してみましょう。
やってもみないうちから、できないと思うのは
自分に自信が足りないからです。


まずは自分で自分を信じてあげましょうね。
そこからすべては始まります。
まだ、可能性はありますよ。


そして思い立ったら、すぐ行動!です。

2014年もあと1ヶ月ですが、
まだ1ヶ月あります。
ラストスパートでいい年にしていきましょうね(^-^)


『繰り返す流産』担当、
池田由芽がお届けしました~(^^)



流産したときに意識したいこと

2014年11月20日 [記事URL]

全妊娠の約15%は流産するといわれています。

偶発的に起こるご自身ではどうしようもない、
染色体の異常によって起こる流産と言われても、
どれだけ初期の流産だったとしても、
すごくつらいことですよね。

続きを読む

そんな流産を経験したとき、
意識していただきたいことがあります。


それは"気持ちを伝えること"です。
つらいこと、
感じていること、
思っていること、
全部言葉にしてパートナーに伝えるようにしましょう。


"誰にも言えない=分かってもらえない"
状況になると、しんどくなってしまいます。
決して一人で抱え込まないでくださいね。


自分の気持ちを吐き出すだけで、
心が楽になることもあります。
なので、心の内で感じていることをパートナーに吐き出して
思いを聴いてもらいましょう。
きっと優しく受け止めてくれるはずです(^^)


妊活は夫婦ふたりの力が必要で、
ふたりで一緒にすすめていかなければなりません。
そのためには、お互いが協力しあって
ちゃんと意思疎通できていることが大切です。
そのために大事なのが、"気持ちを伝えること"です。


いくら夫婦といっても、もともとは他人。
そう考えると、自分の気持ちを言葉にして
相手に伝えることがどれだけ大切かわかると思います。


よく耳にする
「これくらい言わなくてもわかってくれるだろう」
「どうしてこんなこともわからないの?」
という思いは、相手に"求めすぎ"の状態です。


"あうんの呼吸"や、"以心伝心"という言葉があります。、
これで伝わることもあるかもしれませんが、
妊活のこととなると、そうはいきません。


妊活において、これからの不妊治療のことなど、
何か大事な話をするときには
パートナーの目を見てきちんと話し合うようにしましょう。
できている方は大丈夫です。


じゃないと後から、
「もっと考えていればよかった」と後悔したり、
「よく覚えていない」
ということになり、ケンカに発展ということにもなりかねません。


よくありがちなのが、
妻がしている治療を夫が全然把握できていないということです。
当院に初めてご来院されたご夫婦によくみられることです。


せっかくおふたりのお子さんを授かるべく、
励んでいるわけですから、夢が叶う待望の瞬間まで、
おふたりでどんなことでも一緒に分かち合っていきたいですよね。


そう思うならこれから一緒に分かち合っていきましょう(^_^)
自分から歩み寄れば、きっとパートナーも歩み寄ってくれるはずです。


妊活中なら、
まずは"伝えること"を意識していきましょうね!


池田由芽がお届けしました~(^^)



お腹の中で赤ちゃんを育てる力を今からつけよう!

2014年11月06日 [記事URL]

お腹の中で赤ちゃんを育てていくためには
まず、土台が大事です。
このことは、流産を予防するためにもすごく大事なことです。


そして、その土台をしっかり安定させるために必要なことは
"体質改善"です。

続きを読む

今日はその体質改善の中でもとくに大切なポイントを
お話していきます(*^_^*)


まず、赤ちゃんを育てるためには栄養がいります。

毎日の食事で口から入った食べ物は胃腸の働きによって消化され、
私たちの身体の栄養のもとを作ってくれています。
この消化の働きは私たちが生きていくために
欠かせない大切な働きです。


待望の陽性反応が出た後、
これからお腹の中で赤ちゃんを養っていこう!
という時にすごく大事な働きです。


だから、普段から栄養バランスのとれた食事をし、
暴飲暴食を控えることが大事なのですね。


でも、その消化の力だけでは、
赤ちゃんを養っていくことはできません。
食べ物から得た栄養を全身に送る力が必要なんです。


それが"気"の働きです。
それは消化とはまた別の働きになります。
運動をしたり、ストレスがたまらないように工夫したり、
リラックスしたりすることで、気のめぐりはよくなります。


心地良いと感じる時に気のめぐりはよくなるので、
自分の好きなことをしたりするのもおすすめですよ♪


そして、お腹の中の赤ちゃんが成長するために
大事なことがまだあります。


それは東洋医学的な"腎臓"の働きです。
腎臓は"成長"と関係するので、
腎臓にやさしい生活を続けていくことで、
赤ちゃんを育てる力につながっていきます。


なかなかすぐには体質は変わりにくいものです。
陽性反応が出てからは、もちろん気をつけることはありますが、
あとは、結果を見守るのみ!になります。


でもその時に「もっとこうしておけばよかった・・・」
と後悔するのではなく、
「あれだけやったんだから大丈夫」と思えるような妊活を
今から送っていただきたいと思います。


なかなか、陽性が出た時のことを想像することは難しいかもしれませんが、
この"後悔しないこと"は妊活中において、すごく大事なことです。


過ぎてしまったことを後悔せず、
今できることに力を注ぎましょう。


そして、将来のことを考えて後悔しない選択を
どんな時でもこころがけましょうね。


それができたら、どんな未来が待っていても、
きちんの自分のこととして受け止められるはずです。


赤ちゃんをお腹で育てるためには、
それだけ体力がいります。
もちろん出産、産後の育児を乗り越えるためには
それ以上の体力がいります。


そのためにも、
もともと弱い部分があるのであれば、
強くしてから万全の状態でお迎えしたいですよね。


体質改善はそのための準備期間です。


体質改善をするためには
ちゃんと自分の体質をまずは把握することが大切です。
赤ちゃんをお腹の中で育てられるだけの、
土台作りに励みましょう。


その土台がしっかりしていれば、
赤ちゃんも元気にお腹の中ですくすくと育ってくれます。


その土台作りのために必要なことは人それぞれ違います。
消化の力が弱い人、
腎臓の力が弱い人、
気のめぐりがよくない人、
他にもいろんな体質の人がいます。


体質が全員違うので
妊活にいいといわれているもので
ある人には効いても、
ある人には効かないということがあるのも当然です。


あなたの体質改善にとって一番必要なことは何なのか?
それを見つけることが私たち鍼灸師の仕事でもあります。


アドバイスが欲しい!という方はいつでも頼ってくださいね(^^)


後悔しない妊活を送るために、
赤ちゃんをお迎えし、
お腹の中でしっかり育てていくための土台作り、
そして、そのための体質改善を今からしていきましょうね!


『繰り返す流産』担当、
池田由芽がお届けしました(^^)



繰り返す流産の治療で大事なこと

2014年10月23日 [記事URL]

すべての妊娠の12~15%、7~8人に1人の割合で
起こると言われている流産。
その頻度は決して少なくはありません。


そのうえ、高齢になるほど流産率は高くなり、
40歳以上では30%以上、3~4人に1人という高い確率で、
流産は起こってしまいます。

続きを読む


流産とはどういうことをいうのでしょう?
流産は、妊娠22週までにお腹の中で赤ちゃんが育たなくなって
妊娠を継続することができなくなることをいいます。


この流産が連続で3回以上繰り返して起こることを
習慣性流産と呼びます。


また、同じような意味で使われている言葉に"不育症"がありますが、
不育症には妊娠22週以降の死産も含まれるので、
より広い意味で使われています。


何回流産を繰り返すと不育症という定義はまだ定まっていませんが、
一般的には2回連続して流産・死産があれば不育症と診断されます。


今日はそんな流産の種類と繰り返す流産の治療で大事なことを
お伝えしていきますね。


流産はそのほとんどが実は12週までに起こります。


そして、流産には種類があって、
胎児が子宮の中で亡くなってから、
身体の外に出てくるまでの段階によって、
稽留流産、進行流産、不全流産、完全流産の4種類に分けられます。


◆稽留(けいりゅう)流産
子宮内で胎児(胎芽)が死亡し、停滞している状態。
自覚症状はありません。
6~8週頃の健診時に心拍が確認できないことでわかります。
子宮内容物を取り除くことが必要です。


◆進行流産
子宮口が開いて、子宮の収縮により、
胎児が出始めている状態。
下腹部痛とかなりの出血が見られます。
これも、子宮内容物を取り除くことが必要です。


◆不全流産
子宮内に胎盤の一部が残っている状態。
これも、出血や下腹部痛が続きます。
残留物を取り除く処置が必要になることが多いです。


◆完全流産
子宮内の胎児や胎盤がすべて出てしまった状態。
出血や下腹部痛はだんだんとおさまっていきます。
多くは内容物の除去は必要ありません。


残念ながら流産と診断された場合、
完全流産以外は子宮の中の胎児や胎盤などを
取り除く手術が必要になることが多いです。


妊娠後、出血と下腹部痛があったらすぐに
病院で相談するようにしましょうね。

段階によってさまざまな種類がある流産ですが、
いろんな原因はあっても、
12週までの初期に起こる流産の7~8割が、
胎児の染色体異常によるものと考えられています。
その流産はお母さんが何かをすることで防げるものではありません。


とはいっても流産を経験することは
つらくて苦しいですよね。


「何か流産につながることをしてしまったのかな?」
と自分の中で原因を探すのではなく
偶発的に起こった自然現象だととらえましょうね。


そして、流産の種類に関わらず、
流産が続いたときにするべきことがあります。
とても大切なこと。
それは"検査"です。


不育症専門の検査を行い、
原因をつきとめることでできる治療法もみえてきます。


より早く結果を出すためにも
とても大事なことですので、
流産を繰り返しているけど、
まだちゃんと不育症の検査をしていないという方は
まず検査を受けてみましょう。


原因がわかれば、不安な気持ちも楽になることが多いです。


また、原因不明の場合でも無治療で、
次回の妊娠はうまくいくことが多いんですよ。


ゴールが見えないといわれる不妊治療ですが、
焦らず、できることから一歩ずつ進んでいきましょうね(^_^)


池田由芽がお届けしました(^^)




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